結愛ちゃんの死を無にしないためにも、児童相談所と警察の全件情報共有と連携しての活動を求める署名にご賛同お願いします。ネット署名と署名用紙による署名と用意しています。
東京都が出した国への要望書はあまりにも論点がずれていると思いますので、6月14日、国に対して、要望書を提出しました。
https://www.thinkkids.jp/wp/wp-content/uploads/2018/06/20180619youbousyo.pdf |
3回目の国への要望書です。4年前、2年前に国が私どもの要望を受け入れていれば、結愛ちゃんはじめ多くの子どもたちの命は救えたと思います。この問題は、役人のサボタージュを続けさせるのか、それとも政治家の決断でそれを改めさせ子どもを守るのかという問題で、政治家しか解決できません。安倍総理には是非ご理解賜り、実現していただくよう強く期待しています。
今度は北九州市で、父親が4歳児をテレビ台の引き出しに閉じ込め死亡させ、母親が3歳の妹に高熱の液体をかけてケガをさせたとして逮捕されました。
妹のけがにつき病院から通告を受けた児童相談所が家庭訪問しましたが、「夫婦の説明に矛盾はない」、「虐待リスクが高いとは判断できなかった」として、警察にも連絡していなかったとされています。児童相談所は家庭訪問しては親の言い分を鵜呑みに「虐待ではない、緊急性が低いので警察と連携する必要はない」として、案件を抱えこんではみすみす虐待死に至らしめており、この何十年同じような事件を繰り返しています。
神ならぬ人間の身で、他機関と連携もせず、自分たちだけで「この案件は緊急性が低く他機関と連携しなくとも大丈夫」との判断は傲慢です。家庭訪問ですべての情報を得られわけもなく、其の後虐待の急激な悪化、親の精神状態の悪化、暴力的な同居人の出現も珍しくなく、多くの機関で子どもの安否確認をし、親への指導支援をしていくしかないのです。
優斗ちゃんも児童相談所が警察と情報共有し連携して活動していれば救えた可能性はかなりありました。
一つの機関で案件を抱えこむのと、複数の機関が連携して子どもの安否を確認し、守っていくのど、どちらが子どもを守ることができるか明らかです。
また、関市がDV被害母子の住所を誤って父親に伝え、母子が再度引っ越しを余儀なくされたと報じられています。関係部局間の情報共有がなされていなかったことが原因です。
児童虐待も同様です。児童相談所の把握している虐待家庭を警察が知らされないままでは、警察が虐待家庭や被虐待児と接触したさいに虐待を見逃し児童を保護できず最愛虐待死に至らしめる事件も起こっています。平成26年の東京都葛飾区のあいらちゃん虐待死事件がそうでした。児童相談所が把握する家庭に通報があり警察官が臨場しましたが、児童相談所から虐待家庭としらされていないので警察官は虐待を見逃して帰ってしまい、5日後に虐待死させられました。児童相談所が警察に情報提供していれば愛羅ちゃんは殺されることはなかったのです。
こういう事件が起こりながら、なぜ東京都は警察と全件情報共有しないのか、再発防止のためにはそれしかないはずです。私は3年前に東京都知事あてにそれを求め要望書を提出しておりますが無視されたまま、結愛ちゃん事件を引き起こしているのです。東京都が3年前に応じていれば結愛ちゃんはかくも残酷に殺されることはありませんでした。
多くの分野で、関係機関での情報共有は必要不可欠との認識は強まっております。一つの機関が案件を抱えこんだまま対応するのかと、複数の機関が連携して対応するのと、どちらが子どもが守られるのか明らかです。小池都知事と都議会には再考を強く求めます。
6月21日夜10時からのBS日テレ深層ニュースに出演します。下村元文科大臣と、結愛ちゃんのような救えたはずの子どもの命を救えないようなことがないように、ベストの態勢をつくる必要があることにどなたも異論はないはずです。
そのためには、私は、児童相談所と警察との全件情報共有と連携しての活動がその第一歩になる、それで終わるわけでなく、学校や病院、保健所などとも情報共有を進める、今のように児童相談所が案件を抱え込むのではなく、関係機関が、お互いに他の機関の考え方や仕事の進め方を理解するように努め、信頼関係を構築し、各機関の有するそれぞれのパワーを最大限発揮できる態勢をつくり、総合力で子どもを守っていく、それしかないと思います。
東京都の小池知事のように、検討の最初から、警察との全件情報共有はしないという結論、警察等他機関には最低限の関与しかさせない、これは都の児童相談所の意向だと思いますが、それが子どもを守るためにベストを尽くすこととは到底思えません。それとは逆の、関係機関が情報共有の上信頼関係を構築してそれぞれの機関の有するパワーを最大限発揮できるベストの態勢をつくり、子どもを虐待から守っていく、そういう方向に舵を切るしかないと信じております。先進県や他国の取組、懸念意見に対する意見も述べるつもりです。是非ご覧ください。