昨日、仙台で7歳の男児が父親から虐待を受けていると交番に駆け込み、保護されたと報じられています。私どもが児相と警察との全共有が必要だと確信し運動を続けているのは、子どもは児相だけから救われたいと思っているわけではなく、警察からも救われたいと思っているんだ、だから、警察にどこに虐待されている子どもがいるかを知らせて、何らかの兆候や情報提供があった時に警察が見逃すことなく助けることができる態勢を作らなければだめだ。それを児童相談所が必要と判断しなければ警察に知らせないままでいいという、全件共有に反対する厚労省や千葉県や東京都などの役人、あるいは「日本子ども虐待防止学会」の医師、学者等の「専門家」の主張は、警察に助けてほしいと思っている子どもの思いを無視した、子どもが警察に救われる可能性を封殺する、とんでもない主張だという思いがあります。もちろん以前にも同様の事件はありましたが、この男児はそのような子どもの思いを改めて明らかにしてくれました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190521/k10011923681000.html |
さて、昨日、千葉県の森田知事、滝川副知事(総務省からの出向)、高橋副知事、澤川教育長(文科省からの出向)、横山健康福祉部長の5人の方に、5月18日付の再度の児童相談所と警察との全県共有と連携した活動を求める知事あての要望書に続き、その必要性とメリットを詳しく説明した書面を個別に、書留で、親展で、拙著、参考資料とともにお送りしました。
https://www.thinkkids.jp/wp/wp-content/uploads/2019/05/20190521.pdf |
千葉県の児童家庭課長には、一昨年9月以降何度も要望していますが、心愛さん虐待死事件以後も、いまだ拒んだままです。このままでは千葉県でいつ同様の事件が不思議はありません。課長から上司に要望書も、その必要性もメリットも説明されてないのではと思い、上記5人の方に直接お手紙を出すことにしました。
縦割りで、今までのやり方を続けたいという課長や所長レベルの役人はともかく、知事、副知事、教育長、部長という子どもの命により大きな責任を持ち、関係機関の連携の必要性に理解がある最高幹部の皆さんが拒否するはずがないのです。児童家庭課長や児童相談所所長らの役人は嫌がっているのでしょうが、それを説得して、指示するのが、知事、副知事らの役割です。愛知県の大村知事、神奈川県の黒岩知事は、役人が反対していましたが、私から直接お会いしてお願いすると、直ちにご理解いただき実現していただきました。大阪府では知事にお会いするまでもなく、副知事さんにお願いすると、部下を説得して受け入れていただきました。総務省から出向されていた副知事さんでした。知事や副知事、教育長らが子どもを守る側に立つべきか、児相を守る側に立つべきか、明らかでしょう。
まさか、千葉県の知事や副知事さんらが「上司である私は部下である児童相談所長が嫌がるのであれば、その意思を尊重します。警察との連携はさせません。たとえそれが子どもを守るためでも」と、子どもを危険さらすことを容認したままの児童相談所そのまんまの、リーダーシップを放棄されるようなお考えでおられるわけはないと信じています。どうか、これまでの要望書と今回の私の手紙をお読みいただき、直ちに、心愛さん虐待死事件の再発防止に不可欠な全件共有と連携しての活動を受け入れていただけることを期待しています。