結愛ちゃんの死を無にしないためにも、児童相談所と警察の全件情報共有と連携しての活動を求める署名にご賛同お願いします。ネット署名と署名用紙による署名と用意しています。
1 6月26日(火)20時からのBSフジプライムニュースに、塩崎元厚労大臣、福岡市児童相談所の藤林所長と出演します。
塩崎元大臣は、昨年の国会で、児童相談所と警察は全件情報共有すべきてないかとの民進党井坂信彦議員(当時)の質問に対して「方向性としてはできる限りの共有をしないといけない」とご答弁していただいています。また、昨年の国会では、厚労省の吉田局長も全件情報共有に前向きな答弁をしていただいています。
https://www.thinkkids.jp/archives/1428 |
また、平成28年、29年と国会で附帯決議がつけられ、「全件共有すべき」と決議していただいています。
https://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/190/f069_052601.pdf |
附帯決議は全会一致ですから、各政党が賛成で、塩崎元厚労大臣を含め国会議員、大臣という政治のレベルでは、児童相談所と警察との全件情報共有は賛成していただいています。今般政府に設置された閣僚会議でも、当然ながら、上記国会の附帯決議に従い、塩崎元厚労大臣の答弁に沿って、全件情報共有の実現が打ち出されるものと思います。塩崎元大臣のリーダーシップで、政府に全件情報共有を打ち出すよう働きかけていただければと期待しております。
附帯決議は全会一致ですから、各政党が賛成で、塩崎元厚労大臣を含め国会議員、大臣という政治のレベルでは、児童相談所と警察との全件情報共有は賛成していただいています。今般政府に設置された閣僚会議でも、当然ながら、上記国会の附帯決議に従い、塩崎元厚労大臣の答弁に沿って、全件情報共有の実現が打ち出されるものと思います。塩崎元大臣のリーダーシップで、政府に全件情報共有を打ち出すよう働きかけていただければと期待しております。
また、藤林さんは、福岡市の児童相談所を改革した方として著名な方で、私も明石市の児童相談所設立アドバイザーとしてご一緒しています。
最近下記のご本を編者として出されています。私も早速拝読いたしましたが、本書で、福岡市の児童相談所で勤務された方は、「市民から見ると、市の職員と警察官が踏み込むのでは、警察官の信頼と権威が高いと思われ反発の仕方が違う。警察を通告先に位置付け、英国のように、通告内容を児相と警察が即座に情報を共有し、どちらが前面に出る事案かなどの協議を行うストラテジーディスカッションの仕組み(イギリス保健省2002)があるべきと思う。」
「警察が権限行使を担うことで児相は支援的に関わることができ、介入と支援の役割分担ができるのである」
と述べられています。私も全く同感です。警察が緊急対応にかかわることにより、児童相談所が今以上に、子どもの家庭移行、里親委託、(特別)養子縁組等にかかわる時間・労力が増えるのです。こういうお考えの方は児童相談所の現場に結構おられます。このほか、スクール・ソーシャル・ワーカーの方や警察の少年育成官の方など、学校、警察、児童相談所間で効果的な連携を図ろうと大変な努力をされている方の貴重な体験・取組も述べられており、是非ご一読をお勧めします。東京都の役人の方には特に。
2 全国的には、高知県が児童相談所が知りながら救えなかった事件を教訓として平成20年から、茨城県、愛知県では私どもの要望を受け入れていただき本年から、全件情報共有と連携しての活動を実現していただいております。また、今月には埼玉県と岐阜県の知事が本年度中に実施する旨記者会見で発表していただきました。このほか、近々にいくつかの府県で、私どもの要望を受け入れていただき実施していただく予定です。また、既にかなりの数の市町村では要保護児童対策地域協議会の実務者会議に警察が参加し、他の関係機関とともに全件情報共有が実施されています。
他府県や多くの市町村では、以前からあるいは本事件を受けて、児童相談所、あるいは市町村と警察との全件情報共有と連携しての活動の必要性をご理解いただき、実施されているにもかかわらず、結愛ちゃん事件を引き起こした東京都がそれを拒むなどありえないという思いです。
児童相談所が知りながらみすみす命を救うことができなかった子どもは、この10年で全国で約150人に上り、都内では、大きく報道された江戸川区(平成24年)、葛飾区(平成26年)、足立区(平成27年)、本事件など26人にも上ります(区市町村も含む)。
これらの多くは、児童相談所と警察が情報を共有し連携・協力して活動すれば、子どもたちを救えました。児童虐待は一つの機関で対応できるほど甘い問題ではなく、イギリス、アメリカなど諸外国、上記の先進的な府県と同様、関係機関の密接な連携・協力が欠かせません。
イギリス政府の児童虐待対応のガイドラインの題名は「Working Together to Safeguard Children」であり、「ワーキング・トゥギャザー」、「関係機関で一緒にがんばろう」、ということが基本的な理念とされています。児童相談所、警察、学校、病院、保健所など子どもを守る立場にある関係機関が、他機関の役割や貢献を理解し、敬意を表し、信頼関係を構築し、どういう方法が子どもを守るために最適であるかを議論し、ベストの方法で取り組んでいく、こういう理念、アプローチがとられているのです。イギリスやアメリカでは日本の児童相談所の20~30倍の体制を有しています。それでも、「ワーキング・トゥギャザー」、警察との全件情報共有と連携しての活動を実施しています。児童相談所の人員を増やせば連携が必要ないなどありえないことは誰にでも分かることです。東京都はこれと正反対です。関係機関の役割を理解し、連携しようともせず、唯我独尊、案件を抱え込み、救えたはずの子どもたちの命を数多く救えなくともいつまでもその姿勢を改めようとしません。
小池都知事は、上記のような諸外国やわが国の先進的な自治体の取組み、すなわち、「ワーキング・トゥギャザー、関係機関でいっしょにがんばろう」という虐待から子どもを守る基本的な理念、取組をご存じでないまま、他機関排除の体質が強く、今までのやり方を変えたくない、変えると自分たちの過ちを認めることになるからという思惑の都の役人の説明を真に受けて、警察との全件情報共有と連携しての活動に消極的なご意見を表しておられるのだと思います。是非、私どもの意見を聞いていただいてご再考をお願いします。都議会は、是非、「ワーキング・トゥギャザー、関係機関でいっしょにがんばろう」という虐待から子どもを守る基本的な理念をご理解いただき、都知事、知事部局に、私どもの要望を受け入れるよう、お働きかけいただき、東京都の子どもたちをお守りいただくようお願いいたします。このままでは、東京都の子どもたちは、関係機関が連携して守られる他府県の子どもたちと異なり、児童相談所が案件を抱え込んではみすみす虐待死に至らしめられる、という危険な環境に放置されることになってしまいます。
役人のサボタージュをただすのが政治家の役割であり、政治家が他機関と連携したくない、今までのやり方を変えたくない、という役人の言うことを真に受けて、これまで通りの対応を認めてしまえば、子どもたちは誰に守られるのでしょうか。