いつも「子ども虐待死ゼロを目指す法改正を求める署名活動」にご理解ご協力を賜っておりますことに厚くお礼申し上げます。
フェイスブックページを更新しています。「いいね」をお願いいたします。 |
多くの方から26日(土)のBSジャパンの番組を見たとのご連絡をいただき、誠にありがとうございます。宣伝するわりに出ている時間が少ないとのご叱責もいただきましたが、他の虐待問題に取り組んでおられる方の取組やユニセフのCMも大変よかったと思います。現在の児相に任せるシステムではだめだということは、児相OBの方も含めて言っておられたと思いますが、小手先の対策でなくシステムを変えなければ何も変わらないということにご理解賜れば幸いです。
1 さて、安倍総理は9月24日の記者会見で、アベノミクス第2ステージに移る、経済成長の推進力となる新たな「3本の矢」として、出生率1.8へ子育て支援、社会保障の充実につながる介護離職ゼロなどを目標に掲げました。
経済成長の推進力として、金融政策とか財政政策とか規制緩和など経済成長に直結する分野でない、子育て支援、あるいは社会保障を掲げたことは、子どもが蒙っている様々な問題解決のためにもつながることで、大変期待する施策です。
ただ、「介護離職ゼロ」を掲げるならば、「子ども虐待死ゼロ」も目標に掲げていただきたかったところです。介護離職ゼロを目標としたのは、介護のための離職により働き手が減ることが経済成長にマイナスであり、それを避けようとする意図ではないかと思いますが、子ども虐待も、介護離職と同様、というよりも、中長期的にはより大きなマイナスを経済成長にもたらしているのです。
2 虐待死させられる子どもをゼロにする、殺されないまでも虐待を受け続ける子どもをできるだけ少なくする、そして、生き延びた子どもに心の傷(トラウマ)の治療をし、少しでも前向きに生きることができるようにするーこれらは私どもシンクキッズの目指す法改正の内容ですがーことにより、喪失していた労働力が確保され、財政支出が削減され、経済成長に資することになるのです。
虐待の経済的損失は年1.6兆円に上るとの試算もあります。殺害された子どもだけで毎年100人に上り、頭部損傷等により一生寝たきりの生活を送らざるを得ないほどの重傷を受けた子どもも多数に上り、これらによる労働力の喪失や医療費等の社会保障費は多大なものに上ります。何とか虐待を生きのびた子どもについても、児童福祉施設での生活費、学費という目に見える支出のみならず、在宅で暮らす子どもも含め虐待による心の傷(トラウマ)が癒されなければ、成人後前向きに生きていくことが困難で、十分な労働力として期待できないことも少なくありません。また、子どもたちの責任ではもちろんないのですが、虐待を受けたことにより犯罪を犯してしまう、あるいは犯罪被害に遭うこともまれではありません。これらによる社会的損失も含めると、毎年1.6兆円という社会的損失が生じているといわれているのです。
3 現在の子どもを虐待から守るシステムは、戦後直後の戦災孤児の保護を任務とした児相に、70年近く経たいまでも、虐待対策を丸投げしており、児相の他機関と情報共有も連携もしないという不作為により、みすみす虐待死させられる子ども、一生寝たきり生活を送らざるを得ない子ども、なんとか虐待を生きのびても心の傷により成人後も生きづらい子どもが、推測ですが、毎年毎年少なくとも十万人程度生じさせ続けているのです。こうした事態を放置していることによる労働力の損失、膨大な財政支出、経済成長のマイナスは、中長期的には介護離職どころではありません。
4 一人当たり140件もの虐待案件を抱え、どうしようもないはずの児相に、それでも他機関と情報共有しないという不作為を改めさせ、児相と警察等関係機関の情報共有と連携しての活動を行うことにより、虐待死はもちろん虐待のエスカレートが抑止されることが明らかです。
それに、プラスして、虐待を受けた子どもに専門的な精神的な治療・カウンセリングを無償で受けさせることにより、多くの子どもの命を救われるとともに、少なからずの子どもが成人後前向きに生きていくことが可能となるのです。
私どもシンクキッズの求める「子ども虐待死ゼロを目指す法改正」を実現することにより、多くの子どもが虐待から救われるとともに、経済成長に資することになるのです。
介護離職ゼロにより経済成長を目指す安倍政権には、是非とも、中長期的には介護離職ゼロよりも効果が著しい「子ども虐待死ゼロ」にも正面から取り組んでいただきたいと思います。そのために政策立案者にご理解いただくべく働きかけてまいる所存ですし、要路にお知り合いのおられる方には、その方にこのメールを転送していただくなどご理解いただけるようご協力をお願い申し上げます。